特集 地域の看護ニーズに対応できる看護基礎教育
助産婦教育課程における地域母子保健教育の現状と課題
村山 郁子
1
1新潟大学医療技術短期大学部専攻科助産学特別專攻
pp.19-28
発行日 1989年1月10日
Published Date 1989/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207674
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はじめに
助産婦は全人的存在としての人間の性と生殖にかかわる生活の援助,ならびに助産を通して人間の健康に寄与する。
その対象は,女子の人間形成にとって最も意義ある時期とされている妊娠,分娩,産褥期の母子や家族が主である。大部分の出産が病産院,診療所などの施設内でなされるようになった今日では,施設内で働く助産婦と地域を中心に働く助産婦は,母子やその家族を適切に援助し家族の機能を強化するため,一層緊密な連携が必要となっている。また,母子の保健は,家庭が原点となる問題であり,家庭とは,それをとりまく地域社会が基盤となる。そのため対象のニーズを把握し対応するために,保健医療全体の相互的なチームワークが必要であり,その結果最大の効果を発揮できるものである。
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