社会,動向
クイズ旋風とそのゆくえ
長谷川 泉
pp.52-53
発行日 1956年9月1日
Published Date 1956/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201125
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新聞も週刊雑誌もクイズばやりである.いや広告もクイズを入れなければ見てくれないという,驚くべきクイズ狂時代が現出された.このようなクイズ旋風のトツプをきつたのは読売新聞の「日曜クイズ」であつた.これはアメリカで流行のボナンザグラムの日本版といつたようなもの.機を見るに敏な着眼がよかつたというわけである.ボナンザは「大当」りグラムは「文」の意味だという.
クイズの魅力は,知的遊戯を楽しみながら,そこにかけられた賞金をせしめるという関心にある.トツプを切つた読売の例に見ると,5日12日に第1回が発表されたわけだが,たち所にして34万通の解答が寄せられ,第4回目には実に148万通にものぼつたという.これに刺激されて,産経時事や内外タイムスもクイズを載せはじめた.
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