講座
わが國の出生について
高部 益男
pp.28-31
発行日 1955年1月1日
Published Date 1955/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200771
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1.出生の傾向
わが国では近年出生が大変に少くなつたといわれている.その数字を統計によつて調べてみることにする.
人口動態統計が行われ出したのがわが国では明治32年である.第1表に示されているように,戰前は人口4対出生率が30を上廻つていたのである.大正9年には36.3という率を示して,最高のものであつた.戰後ベビー・ブームといわれた昭和22年から24年にかけてもそれぞれ33.4,33.5,33.0であつてそれ程高くはない.昭和25年からどんどん下つて昭和28年には21.4といら最低値に至つた.
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