医学の話題
人口調節と"飲む避妊藥"—(サンガー夫人の話から)
杉 靖三郞
1
1東京教大
pp.24-26
発行日 1954年6月1日
Published Date 1954/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200618
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4つの島に8,700万という大人口が押し合いへし合いしているのが,わが日本の現状です.そして毎年100万人以上も増加し,妊娠中絶の流行と幣害が恐れられているこのごろ,受胎調節を唱えて50年のサンガー夫人が日本へ来ました.これを機会に"受胎調節による家族計画"ということが眞剣に考えられとりあげられようとしています.
サンガー夫人は,これまで3回も日本へ来たのですが,その都度,上陸を禁じられたり,話を禁じられたりして,気の毒な目にあつたのでしたが,こんどはじめて公けの席でその説をゆつくり聞くことができました.わが国でも数年前から,"日本家族計画連盟"というのが組成され,また来年の9月には第5回国際家族計画会議が開かれるなどようやく動きをみせています.
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