補習講座
胎盤(3)
赤須 文男
1
1東邦大学
pp.18-20
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200405
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胎盤は妊娠に特有なものであることはもちろんであるが,この中には多数のホルモンをはじめとしてその他種々の生命に必要な物質が含まれており,きわめて重要なものであるが,まだ不明の点が多く,今後の研究を要することが大である.
胎盤は受精後6週頃から形成しはじめ16週(4カ月末)の終りに完成するものであるが,前にのべたように繁生絨毛膜は床脱落膜を解かしてその中へ侵入してゆくためにその脱落膜内の小さい動脈,靜脈及び毛細血管も破壞するのでその部分に母体の血液は流れこんでいき血の湖ができる.これを絨毛間腔と呼んでいるが,この中には,もちろん絨毛も浮んでいる.
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