講座
副腎皮質と胎盤(2)
赤須 文男
1
1東邦大学
pp.12-15
発行日 1958年2月1日
Published Date 1958/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201412
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危険刺激(ストレツス)の加つた後の変化をみるのに最も好都合なのは手術である.このときは検査しようとする項目について,夫々の研究者が用意し待期して,手術が始められるからである.ストレツス反応として極めて鋭敏で確実なのは好酸球数の変化をみることであるのは,前にものべた.面白いことに,疲労程度をみるのにドナジオ(Donaggio)点数測定ということが行われていて,この点数が多い程疲労は強いとされているが好酸球数とDonaggio点数とは手術後各時間毎に測定して,その経過をカーブで書いてみると,丁度正反対になつている.だから好酸球数を測定すればDonaggioは測らなくてもよいということにさえなるのである.
こう考えると,好酸球数の有する意義とDonaggio点数の持つ意義とは同じことになるといつてよい.
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