医學の話題
避妊藥
杉 靖三郞
1
1教育大
pp.31-33
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200410
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
避妊薬といえば,今日では,もつぱら局所にもちいて,膣内で精子の受精力をうばいとろうとする坐薬——錠剤とかゼリーとか——のことをいうようですこの局所用の避妊薬は短時間で精子を殺してしまうような薬物を配合したもので,これを性交の前に挿入しておいて,射精直後に,精子を殺して妊娠をさせなくすることを目的とした製剤です.
この精子を殺す目的のためにもちいられる薬物としては,現在わが国てもちいられているものは,醋酸フエニイル水銀と,硫酸オキシヒノリンの2種で,これらの殺精剤が有効なものとして公認されています.
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.