今月の臨床 胎盤異常と臨床
産科異常と胎盤病理
3.子宮胎盤血流と胎盤病理
岩田 守弘
1
1大阪厚生年金病院産婦人科
pp.57-59
発行日 2000年1月10日
Published Date 2000/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903895
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胎盤の形態学的異常と,周産期における胎児と母体の臨床的異常には,種々の関連があるが,その顕著な例に子宮内胎児発育遅延(IUGR)がある.一方で近年,超音波ドプラ血流計測の周産期領域での応用が進み,IUGRなどの予後や病態の新しい評価法の一つとして導入されてきている.さらに,最近登場したパワードプラ法を用いれば胎盤内の血流もきれいに描写されるが,現時点では臨床的に定量的評価は困難である.そこでここでは,IUGRを対象として,子宮動脈の超音波ドプラ血流計測と胎盤病理や予後との関連について,大阪府立母子保健総合医療センターで行われた一連の研究結果について述べる.
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