医学の話題
新しく発見された月経トキシンの作用
杉 靖三郎
1
1教育大
pp.34-35
発行日 1953年3月1日
Published Date 1953/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200303
- 有料閲覧
- 文献概要
月経のときには,いろいろな症状がおこる。たとえば,子宮の充血,收縮,ときには痙攣がおこり,全身的には,全身のむくみ,皮膚病の悪化,皮膚の毛細管および粘膜の充血,消化管の働きの変化,ときには,脳脊髄の病気の増悪などが,月経の時におこることが証明されている。
このような症状は,月経による子宮粘膜の変化のおこる前にあらわれるもので,子宮内膜が剥がれはじめる—月経がはじまる—と,これらの症状は,消え去つて行く。また子宮を手術で切取つてしまつた子宮内膜がない婦人では,これらの症状がおこらないのである。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.