トピックス
コリスチンの抗エンドトキシン作用
南條 友央太
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院呼吸器内科
pp.292-294
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104224
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はじめに
リポポリサッカライド(lipopolysaccharide,LPS)は,エンドトキシンショックの原因となるグラム陰性菌の細胞壁を構成する糖脂質である.近年,ポリミキシンのエンドトキシン吸着および不活化作用を応用し,エンドトキシン敗血症に対してポリミキシンB固定層化カラムを使用した血液灌流療法が行われている.実臨床では使用されていないが,同じポリミキシンに属しているコリスチン(ポリミキシンE)も同様にエンドトキシン吸着作用が証明されている.
本稿では,近年,多剤耐性グラム陰性菌の治療薬としてチゲサイクリンとともに,その有用性が注目されているコリスチンと,その抗エンドトキシン吸着作用について述べる.
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