講座
早期破水
久保 博
1
1国立東京第二病院産婦人科
pp.15-18
発行日 1953年2月1日
Published Date 1953/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200270
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
破水即ち卵胞破裂は分娩第1期の終りに於て子宮口が殆んど或は全く開大する頃起るのが正常であります。従つて早期破水とは正常時期より早く卵胞の破れる場合を云うのであつて尚嚴格に定義すれば之を二つに細別することが出来ます。即ち陣痛が規則的に開始し分娩第1期に入る以前に破水する場合を前期破水と云い,陣痛は開始し分娩第1期ではあるが子宮口の開大が5糎以下で胎兒の先進部も未だ骨盤上口に嵌入せぬ時期に破水するものを狹義に於ける早期破水と云います。然し臨床上は之等を区別せず広く両者を総称して早期破水といつており,その頻度は全分娩の約10%と云われております。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.