今月の臨床 骨盤位マニュアル
分娩時の対応
12.早期破水への対応
中井 祐一郎
1
,
今中 基晴
1
,
荻田 幸雄
1
1大阪市立大学医学部産科婦人科
pp.636-637
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901740
- 有料閲覧
- 文献概要
骨盤位早期破水の特徴
早期破水の原因として,一般的には急激な腹圧の増大や羊水過多,卵膜の脆弱化などが考えられる.骨盤位の場合には,接触輪の形成不全のため陣痛発作時に胎胞内への羊水流入が増加し,さらに足位においては胎動による物理的刺激も加わり,前・早期破水の頻度が高くなる1).
骨盤位では先進部が頭位に比較し柔軟で小さく不規則な形態をとる.とくに,膝位や足位ではこの傾向が強く,十分な接触輪が形成されない.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.