Japanese
English
症例報告
装具療法を併用した理学療法により屋内歩行自立に至った腰仙骨神経切除による下肢麻痺と下肢リンパ浮腫を合併した直腸癌局所再発術後患者の1例
A case of independence of indoor walking by physical therapy combined with orthotic therapy for a patient with local recurrence of rectal cancer who was resected from the 5th lumbar nerve to the 4th sacral nerve
本田 陽亮
1
,
本間 敬喬
1
,
梅田 幸嗣
1
,
笹沼 直樹
1
,
竹田 倫世
2
,
内山 侑紀
2
,
道免 和久
2
Yosuke Honda
1
,
Keisuke Honma
1
,
Koji Umeda
1
,
Naoki Sasanuma
1
,
Tomoyo Takeda
2
,
Yuki Uchiyama
2
,
Kazuhisa Domen
2
1兵庫医科大学病院リハビリテーション技術部
2兵庫医科大学リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation, Hyogo Medical University Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, School of Medicine, Hyogo Medical University
キーワード:
直腸癌局所再発
,
リンパ浮腫
,
歩行課題
,
装具療法
Keyword:
直腸癌局所再発
,
リンパ浮腫
,
歩行課題
,
装具療法
pp.1103-1107
発行日 2023年10月10日
Published Date 2023/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202953
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 【目的】左第5腰神経から第4仙骨神経の切除と骨盤リンパ節郭清を伴う骨盤内臓器全摘術を施行した直腸癌局所再発患者に対して,装具療法を併用した理学療法を行い,屋内歩行自立に至ったため報告する.【症例】40歳台の女性であり,直腸癌局所再発の根治手術目的に入院した.【方法】神経切除に伴う下肢麻痺に対して,機能代償用装具による装具療法を併用し,歩行課題の難易度を調整した歩行訓練を行った.リンパ節郭清に伴う下肢リンパ浮腫に対して圧迫療法と運動療法を行い,継続的な下肢周径測定により装具作製のタイミングを計った.【結果】術後19日目に下肢周径の改善を認め,術後29日目に短下肢装具が完成した.術後30日目に屋内歩行自立,術後40日目に自宅退院した.【結語】下肢リンパ浮腫に対する早期からの圧迫療法と運動療法,継続的な下肢周径測定により,適切な時期に装具作製を行い,段階的な難易度調整による歩行訓練によって屋内歩行自立に至った.
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.