合併症ゼロを目指した最新の低侵襲内視鏡外科手術
Ⅵ 大腸・肛門 11 直腸癌局所再発に対する手術
植村 守
1
,
関本 貢嗣
1
,
三宅 正和
1
,
宮崎 道彦
1
,
加藤 健志
1
,
池田 正孝
2
1国立病院機構大阪医療センター外科
2兵庫医科大学外科学講座下部消化管外科
キーワード:
直腸癌局所再発
,
腹腔鏡手術
,
術前放射線化学療法
Keyword:
直腸癌局所再発
,
腹腔鏡手術
,
術前放射線化学療法
pp.649-657
発行日 2018年3月31日
Published Date 2018/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000657
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直腸癌術後局所再発(locally recurrent rectalcancer;LRRC)に対する最も有効な治療の1 つとして手術治療があり,わが国の「大腸癌治療ガイドライン」でも,R0 切除が可能と判断される場合には十分なインフォームド・コンセントのうえで,切除を考慮すると記載されている1)。手術において,最も重要な予後規定因子はR0切除施行の可否であるとされている2,3)。そのため,根治手術では周囲臓器合併切除を伴う拡大手術が必要となることが多く4),長時間の過大侵襲手術や高頻度の重症合併症発症が臨床上きわめて大きな問題となってきた5)。根治性の向上を図ると同時に,手術の低侵襲化や術後重症合併症の発生抑止も大きな治療戦略の1 つとして位置付けられる。LRRC の治療戦略の変遷と合併症対策,とくに手術の低侵襲化の観点から腹腔鏡手術に関して概説する。
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