Japanese
English
特集 運動処方—有害事象のリスクがある患者への対応
骨関節障害・骨関連事象のリスクがある患者に対する運動処方
Exercise prescription in patients with risk of complications of bone and joint
小澤 里恵
1
,
宮越 浩一
1
Rie Ozawa
1
,
Koichi Miyakoshi
1
1亀田総合病院リハビリテーション科
1Department of rehabilitation medicine, Kameda General Hospital
キーワード:
リハビリテーション診断
,
骨関節障害
,
骨関連事象
Keyword:
リハビリテーション診断
,
骨関節障害
,
骨関連事象
pp.855-860
発行日 2023年8月10日
Published Date 2023/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202900
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はじめに
筋骨格系の疼痛を訴える患者は多い.2019年の国民生活基礎調査において自覚症状で最も多いのは「腰痛」であり,「肩こり」,「手足の関節が痛む」などの症状も多いとされている1).リハビリテーション診療においてもこれらの症状が問題となることが少なくない.『リハビリテーション医療における安全管理・推進のためのガイドライン 第2版』2)では,筋骨格系の疼痛がある場合の運動負荷を伴う訓練について,「疼痛の原因が明確であり,全身状態が安定していると判断できる場合は,適切な疼痛管理のもと,訓練を実施することを提案する」としている.
筋骨格系の疼痛の中には緊急性のある疾患が含まれ,早期に診断・治療を要することがあるため注意が必要である.その他の多くの疾患は緊急性が低いものの,リハビリテーションの阻害因子となる可能性がある.本稿では筋骨格系の症状の中でも訴えの多い腰痛・背部痛と四肢および関節痛について取り上げ,頻度の高い疾患,緊急性のある疾患について述べる.
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