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実践講座 がんのリハビリテーション—診療ガイドラインをどう活用するか・5
骨転移
Bone metastasis
宮越 浩一
1
Koichi Miyakoshi
1
1亀田総合病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kameda General Hospital
キーワード:
骨転移
,
骨関連事象
,
診療ガイドライン
Keyword:
骨転移
,
骨関連事象
,
診療ガイドライン
pp.663-667
発行日 2020年7月10日
Published Date 2020/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201991
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はじめに—「がんのリハビリテーション診療ガイドライン」の改訂
がん患者リハビリテーション料が2010年に新設され,がん患者に対するリハビリテーション医療の普及が大きく進むこととなった.そして2013年には日本リハビリテーション医学会から「がんのリハビリテーションガイドライン」(以下,初版GL)が刊行され,エビデンスに基づいたリハビリテーション医療が推進された.その後もがんのリハビリテーションに関連するエビデンスは蓄積され,2019年に改訂版となる第2版(以下,改訂GL)が刊行された1).改訂GLはMinds診療ガイドライン作成マニュアルの最新版である2017年版に準じて作業を進めた.
改訂GLでは診療の益と害,患者の価値観,コスト・臨床適応性を考慮して総合的に推奨が決定されている.クリニカルクエスチョン(clinical question;CQ)は日常診療において生じると考えられる疑問を想定して設定された.
骨軟部腫瘍は10項目のCQより構成される.原発巣腫瘍に関連するCQが2項目,骨転移に関連するCQが8項目となっている.骨軟部腫瘍は運動器系の障害を生じることが多く,リハビリテーション医療において重要な疾患の1つである.一般的な医療機関では骨転移を有する患者に対応する機会が多いものと考えられる.本稿では,がんのリハビリテーション診療ガイドラインの活用方法について,骨転移に関連する解説を行う.
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