Japanese
English
特集 心臓リハビリテーションの新しい潮流
慢性心不全に対するリハビリテーション治療の実践
Standard cardiac rehabilitation management for older patients with heart failure
河野 裕治
1,2
,
井澤 英夫
3
,
大高 洋平
2
Yuji Kono
1,2
,
Hideo Izawa
3
,
Yohei Otaka
2
1藤田医科大学病院リハビリテーション部
2藤田医科大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座
3藤田医科大学医学部循環器内科学
1Department of Rehabilitation, Fujita Health University Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine Ⅰ, School of Medicine, Fujita Health University
3Department of Cardiology, School of Medicine, Fujita Health University
キーワード:
高齢心不全
,
フレイル
,
入院関連機能低下
,
標準プログラム
Keyword:
高齢心不全
,
フレイル
,
入院関連機能低下
,
標準プログラム
pp.729-733
発行日 2023年7月10日
Published Date 2023/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202873
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はじめに
急性期医療の進歩による救命率の改善により,循環器疾患では心不全患者が急増しており,今後も増加していくことが予想されている1).また心不全患者の多くは高齢患者が占めており,高齢心不全患者に対する管理方法の確立が急務となっている.心不全患者に対する治療は,予後改善効果を認める薬物療法に加えて,心不全増悪を予防するための疾病管理教育や栄養療法,運動療法がガイドラインでも強く推奨されている2).2018年に制定された「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中,心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」でも,急性期と回復期以降のシームレスなリハビリテーションの継続を掲げており3),特に高齢患者では地域包括ケアシステムの活用により常に自宅に退院し,自宅での時間を長くする必要がある.したがって急性期病院の入院後早期から退院後を見据えた介入と連携が必要となる.本稿では,高齢心不全患者に対する急性期の対応を,心臓リハビリテーションを軸とした治療戦略についてまとめる.
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