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特集 遠隔リハビリテーション治療・支援のさらなる展開
慢性疼痛と新たな遠隔認知行動療法の動向
Trends of newly remote cognitive behavioral therapy for chronic pain
田口 佳代子
1
Kayoko Taguchi
1
1千葉大学子どものこころの発達教育研究センター
1Research Center for Child Mental Development, Chiba University
キーワード:
心理・社会的アプローチ
,
デジタルセラピューティクス
,
DTx
,
videoconference-CBT
,
Stepped-careモデル
Keyword:
心理・社会的アプローチ
,
デジタルセラピューティクス
,
DTx
,
videoconference-CBT
,
Stepped-careモデル
pp.277-283
発行日 2023年3月10日
Published Date 2023/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202772
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わが国の慢性疼痛患者数は全人口の約14%から23%と報告されており,年齢が高いほどその割合は増加している1).慢性疼痛は活動量を低下させるほか,うつや不安などの精神症状を引き起こすことがわかっている.一方,厚生労働省による平均寿命と健康寿命の差は2010年時点で男性9.13年,女性12.68年であり,およそ10年もの間,不健康な状態であることが示唆されている.こうした報告は,加齢とともに痛みを抱えやすく,その痛みが「不健康な期間」の大きな要因たり得ることを物語っている.本稿では,慢性疼痛に対する科学的根拠に基づく治療アプローチとして国際疼痛学会(International Association for the Study of Pain:IASP)が推奨する,認知行動療法(cognitive behavioral therapy:CBT)について,近年活発に研究・社会実装化の進む遠隔医療やデジタルセラピューティクスの観点から紹介する.
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