連載 物理療法update・第5回
体外衝撃波治療—拡散型圧力波治療と集束型衝撃波治療
小林 佑介
1
,
澳 昂佑
2
,
熊井 司
3
Yusuke Kobayashi
1
,
Kosuke Oku
2
,
Tsukasa Kumai
3
1阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター・リハビリテーション科
2川崎医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科
3早稲田大学スポーツ科学学術院
1Department of Sports Arthroscopy Center and Rehabilitation, Hannah Chuo Hospital
2Department of Physical Therapy, Faculty of Rehabilitation, Kawasaki University of Medical Welfare
3Faculty of Sport Sciences, Waseda University
キーワード:
徐痛
,
組織修復
,
関節可動域改善
,
痙性改善
Keyword:
徐痛
,
組織修復
,
関節可動域改善
,
痙性改善
pp.217-224
発行日 2023年2月10日
Published Date 2023/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202757
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はじめに
体外衝撃波治療(extracorporeal shock wave therapy:ESWT)は除痛作用,組織修復作用があり,難治性足底腱膜症やアキレス腱障害などの腱付着部障害や骨折の遷延治癒や偽関節,変形性関節症などの骨・関節疾患など運動器分野の疾患において幅広く使用されている.また,最近では痙縮の改善や創傷(瘢痕)治癒など運動器分野以外の疾患に対しても効果が報告されるようになり1,2),ESWTの適応疾患は拡大してきている.このようにESWTは,臨床における有用な治療手段として認知されつつあるが,十分に治療効果を得るためにはESWTの機器特性や作用メカニズムなど,基礎知識をしっかりと理解しておくことが重要である.
本稿ではまず体外衝撃波の概要を解説し,本邦で保険収載が可能な難治性足底腱膜症を含む腱付着部障害に対するESWTの効果など臨床におけるESWTの実際について解説を行う.
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