連載 YouTubeの使えるコンテンツ/アプリの紹介・第7回
コンピュータアプリケーションを用いた認知機能評価・訓練
高岡 哲也
1,2
,
橋本 圭司
1
Tetsuya Takaoka
1,2
,
Keiji Hashimoto
1
1昭和大学医学部リハビリテーション医学講座
2森山リハビリテーションクリニック
1Department of Rehabilitation Medicine, Showa University School of Medicine
キーワード:
軽度認知障害
,
認知機能訓練
,
コンピュータ
,
CogEvo®
,
そろタッチ
Keyword:
軽度認知障害
,
認知機能訓練
,
コンピュータ
,
CogEvo®
,
そろタッチ
pp.213-215
発行日 2023年2月10日
Published Date 2023/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202756
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はじめに
現在認知症は世界で約5000万人が罹患しているとされ,2050年には約1億5200万人まで増加すると予測されている.認知症は世界的に大きな影響を及ぼしており,その予防を行っていくことが重要である.認知症予防において重要なのは,認知症の前段階である軽度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)の段階で介入を開始することである.MCIは認知症への進行リスクが高い状態であるが,一方で正常の認知機能へ改善する可能性もある.つまりMCIに対する介入によって認知症発症予防ができる可能性がある.
認知症の症状には認知機能障害と行動・心理症状があるが,ここでは認知機能障害について焦点を当てていく.「認知症疾患診療ガイドライン2017」では認知機能に働きかける非薬物療法や運動療法は認知機能障害に対する効果があるとされ,推奨グレードは2C(弱い推奨)となっている.非薬物療法には認知機能訓練,認知刺激,認知リハビリテーション,運動療法などがあるが,今回紹介するアプリケーションを用いたリハビリテーションは認知機能訓練にあたる.それぞれの概要とアウトカムを表1)にまとめる.
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