Japanese
English
研究と報告
実車評価にて運転適性ありと判断した脳卒中・脳外傷者のその後の交通事故状況
The outcome of safe driving in patients with cerebral stroke or brain injury whose driving performance were approved by real driving test
冨士井 睦
1
,
寺尾 貴子
2
,
津田 明子
2
,
柴田 八衣子
2
,
掘井 好典
3
,
大串 幹
1
,
陳 隆明
4
Mutsumi Fujii
1
,
Takako Terao
2
,
Akiko Tsuda
2
,
Yaeko Shibata
2
,
Yoshinori Horii
3
,
Miki Ohgushi
1
,
Takaaki Chin
4
1兵庫県立リハビリテーション中央病院リハビリテーション科
2兵庫県立リハビリテーション中央病院リハビリ療法部
3兵庫県社会福祉事業団総合リハビリテーションセンター自立生活訓練部
4社会福祉法人兵庫県社会福祉事業団総合リハビリテーションセンター
1Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Hyogo Rehabilitation Center
2Department of Rehabilitation Medicine, Hyogo Rehabilitation Center
3Independence Living Training Center in Hyogo Rehabilitation Center
4Hyogo Rehabilitation Center
キーワード:
自動車運転
,
交通事故
,
実車評価
,
脳卒中
,
脳外傷
Keyword:
自動車運転
,
交通事故
,
実車評価
,
脳卒中
,
脳外傷
pp.889-895
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202314
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要旨 【背景】自動車運転能力を実車評価し運転適性ありとした症例が,運転再開後に交通事故を起こす頻度について調査し,再開判定基準の妥当性を検討した.【対象と方法】兵庫県社会福祉事業団総合リハビリテーションセンターの運転適性評価を2015年4月〜2019年3月に受けた脳卒中・脳外傷後の218名にアンケートを郵送し,再開後の運転頻度・継続状況と人身事故(以下,事故)発生に関して調査した.【結果】120名(中央値53.0歳)の回答中97例が運転適性ありとした群であったが,交通事故例は3例ともこの群に起きていた.適性あり群に事故が起きる確率は年間1.21%で,1億km走行あたりでは160.6〜187.4件であった.【結語】適性あり群は健常者と比較し,運転免許保有者数あたりの事故件数は健常者の範囲内であったが,走行距離あたりでは約2.5倍高かった.運転再開後は短距離運転を主として,頻度を控えた使用にとどめることが重要であろう.
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