連載 新専門医制度における研修プログラム・第1回【新連載】
リハビリテーション科研修プログラムの全体像
芳賀 信彦
1
Nobuhiko Haga
1
1国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局
キーワード:
新専門医制度
,
研修プログラム
,
シーリング
Keyword:
新専門医制度
,
研修プログラム
,
シーリング
pp.811-813
発行日 2021年8月10日
Published Date 2021/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202293
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新専門医制度の経緯
2014年に日本専門医機構が発足し,さまざまな議論を経て2018年に新専門医制度がスタートした.これにより従来各学会が独自に制度化していた専門医制度から,同機構が基本領域とサブスペシャルティ領域の専門医を統括するシステムへ移行している.同機構では専門医を,「それぞれの診療領域における適切な教育を受けて,十分な知識・経験を持ち患者から信頼される標準的な医療を提供できるとともに,先端的な医療を理解し情報を提供できる医師」と定義している.
日本リハビリテーション医学会の専門医制度は1980年に発足し,1982年に第1回専門医試験が行われた.後の日本専門医機構につながる専門医認定制協議会は,2002年に日本リハビリテーション医学会を第1群:基本的領域診療科の学会群として承認し,これが現在,リハビリテーション科が日本専門医機構の19基本領域の1つに含まれていることにつながっている.リハビリテーション科専門医の数は,特に2002年以降に年間認定者数が増加し,2020年10月時点で2,600名を超えている.しかし2008年に日本リハビリテーション医学会専門医会の「リハ科専門医需要に関するワーキンググループ」が行った試算によると,3,078〜4,095名の専門医が必要とされており,専門医数は不足していることがわかる1).
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