巻頭言
急性期から障害の改善にこだわり続ける
佐々木 信幸
1
1聖マリアンナ医科大学リハビリテーション医学講座
pp.111
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202144
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いよいよ2025年まで残り5年を切りました.人類が経験したことのない超高齢社会,生産年齢世代2人で1人以上の高齢者を支える社会が訪れます.わが国では現在男性は約9年,女性は約13年もの間要介護状態にあります.内科・外科医学の進歩により救命率は上がり寿命は延びた一方で,リハビリテーション医学の進歩はそれに見合う健康寿命延伸に貢献できているでしょうか.
私が東京慈恵会医科大学を卒業した1997年から現在までの約20年で,リハビリテーション医学を取り巻く環境は大きく変わりました.リハビリテーション科が標榜科となり,理学・作業療法士は大幅に増員され,言語聴覚士は国家資格化,介護保険制度や回復期病床の整備,そして新専門医制度の基本19領域にリハビリテーション医学が加わりました.社会にも,障害があっても活き活きと生活可能なバリアフリー化が広がっています.
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