連載 東日本大震災以来、メンタルヘルス支援を続けています
「心の架け橋いわて」の活動報告・2
続けられている理由
村上 裕子
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1NPO心の架け橋いわて
pp.178-181
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200048
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震災で生まれたご縁
2011年初夏、3月の震災まで名前も知らなかった岩手県の大槌町を初めて訪れた。
その前に支援に入っていた福島県の相馬地区は、海岸沿い以外はまだ街があったけれど、大槌の場合、町の中心すべてが津波に流されたとのことで、2階まで水が入った3階建ての病院、泥と家財が出された空っぽの職員寮、そこが家の風呂場だったことを示す敷き詰められたタイル……など、ひきちぎられた生活の跡を目の前に、言葉を失い、記録用にと持参したカメラを向けるのもはばかられた。
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