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「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」—教育の目標概念としての自己教育を体現した少女の記録
二通 諭
1
1札幌学院大学
pp.1121
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202091
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自己教育の道へと自身を連れ出す主体性の確立は,筆者が考える教育の目標概念の一つである.とりわけ青年期であれば,働きながら学ぶという形態が自己教育に相応しい.
これを体現しているのが,ドキュメンタリー「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」(監督/平良いずみ)の主人公,坂本菜の花.石川県の中学校でいじめに遭った彼女は,沖縄に渡り,沖縄料理屋でアルバイトをしながらフリースクール・珊瑚舎スコーレ高等部に通う.夜は教育機会を奪われていた高齢者が通う夜間中学にもなるユニークな学校だ.いきおい若者世代に加え,沖縄の歴史を体に刻んだおじい・おばあたちとも交流することになる.
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