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実践講座 運動器外傷の画像診断・3
大腿骨近位部骨折,非定型大腿骨骨折の画像診断
Image diagnosis of proximal femoral fracture and atypical femoral fracture
高野 満夫
1
,
成田 淳
2
,
高木 理彰
3
Mitsuo Takano
1
,
Atsushi Narita
2
,
Michiaki Takagi
3
1山形県立河北病院整形外科・リハビリテーション科
2北村山公立病院整形外科
3山形大学医学部整形外科学講座・山形大学医学部附属病院リハビリテーション部
1Department of Orthopaedic Surgery, Department of Rehabilitation, Yamagata Prefectual Kahoku Hospital
2Department of Orthopaedic Surgery, Kitamurayama Hospital
3Department Orthopaedic Surgery, Yamagata University Faculty of Medicine Rehabilitation Unit, Yamagata University Hospital
キーワード:
大腿骨近位部骨折
,
非定型大腿骨骨折
Keyword:
大腿骨近位部骨折
,
非定型大腿骨骨折
pp.1075-1083
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202081
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はじめに
骨粗鬆症治療薬としてのビスフォスフォネート製剤の登場以降,大腿骨近位部骨折発生の抑制は認められるが,80歳台後半から90歳台にかけての患者数の増加は,依然増加傾向にある1).また,軽微な外傷を契機とする非定型大腿骨骨折も,認知度の高まりにより完全骨折のみならず,不全骨折の段階で診断されることも増えてきている2).
大腿骨近位部骨折,非定型大腿骨骨折は,寝たきりの原因になるばかりではなく,受傷後の生命予後も短縮させるため,大きな社会問題となっている3).急性期医療,それに続く回復期リハビリテーション医療の主要対象疾患であるといえる.
大腿骨近位部骨折の治療選択は,画像診断における骨折のタイプや全身状態を考慮して決定されている.画像診断は骨折の診断のみならず,治療経過中の判断においても重要であり,リハビリテーションを進めていくうえで欠かすことはできない.本稿では,外傷初期および治療経過中の画像診断の要点を概説する.
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