Japanese
English
特集 周術期のリハビリテーション診療—何を考え何を診て何をするのか
小児手術
Pediatric surgery
大久保 浩子
1
,
峯 耕太郎
1
Hiroko Okubo
1
,
Kotaro Mine
1
1国立成育医療研究センターリハビリテーション科
1Rehabilitation division, National Center for Child Health and Development
キーワード:
発達
,
身体特性
,
先天性疾患
Keyword:
発達
,
身体特性
,
先天性疾患
pp.449-455
発行日 2020年5月10日
Published Date 2020/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201945
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はじめに
小児疾患とは胎児期から思春期までの時期にみられる疾患全般を指し,喘息やアレルギーなどの認知度・発生頻度の高いものから診断の難しい希少疾患まで多岐にわたる1).そのなかで手術が必要となる疾患は,外表的な小奇形から生命に直結する先天性心疾患まで膨大な種類の先天異常のほか,後天的あるいは二次的に発症した疾患など症状や重症度もさまざまである.
小児期とくに乳幼児においては,多くの心身機能が発達過程にあり,術前の能力とそれに応じた術後の目標設定に個別性が高いという特殊性がある.予備力の乏しい幼少期に行われる身体への侵襲がその発達にどのように影響するか,また周術期リハビリテーションを行うにあたりどのような配慮をすべきかを考えることは大変重要な課題である.
本稿では,国立成育医療研究センター(以下,当院)で術後の理学療法依頼があった患者のうち,リハビリテーションが重要な役割をもつと考えられる5つのテーマを取り上げ,その概略と周術期リハビリテーションについて述べる.
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