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特集 スポーツ外傷・障害の予防と治療――TOKYO 2020が終了して
成長期の身体特性とスポーツ傷害との関連性
Physical characteristics in growth period and its relationship with sports injury
舟﨑 裕記
1
Hiroki FUNASAKI
1
1東京慈恵会医科大学整形外科学講座 スポーツ・ウェルネスクリニック
キーワード:
成長期
,
身体特性
,
スポーツ傷害
Keyword:
成長期
,
身体特性
,
スポーツ傷害
pp.801-805
発行日 2022年5月21日
Published Date 2022/5/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28108801
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近年の外遊びに関わる環境の変化に伴い,子どもの運動は二極化しているといわれている.成長期は骨の発育とそれに伴う身体発達,骨代謝,運動能力,また,女子では初潮を迎えるなど大きな変化を伴い,その変化は成長期のなかでも時期差,個人差がある.成長期のスポーツ傷害はこれらの身体特性に関わるものが多く,多くは骨端線に関わる骨端線離開,裂離骨折,骨端線閉鎖不全,骨端症などである.さらに肘,膝に好発する離断性骨軟骨炎,中学後半から高校生にかけては疲労骨折が多くなる.筋肉が伸ばされながら収縮を行う遠心性収縮はスポーツ動作のなかで必須の収縮形態であるが,直接的にはこれが傷害の大きな発症要因になることが多い.さらにパフォーマンス,柔軟性,バランス,協調性などがこれに大きな影響を及ぼしていることも成長期の特徴である.
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