Japanese
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入門講座 リハビリテーション医療のエビデンス—言語聴覚療法・2
音声障害—音声障害の行動学的治療(音声治療)に関するエビデンス
Evidence for the behavioral treatment of voice disorders
城本 修
1
Osamu Shiromoto
1
1県立広島大学保健福祉学部コミュニケーション障害学科
1Department of Communication Sciences and Disorders, Faculty of Health and Welfare, Prefectural University of Hiroshima
キーワード:
音声治療
,
間接訓練
,
直接訓練
,
アドヒアランス
,
ドロップアウト
Keyword:
音声治療
,
間接訓練
,
直接訓練
,
アドヒアランス
,
ドロップアウト
pp.151-157
発行日 2020年2月10日
Published Date 2020/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201874
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はじめに
音声障害の治療は,薬物療法,外科的治療,行動学的治療(音声治療)の3本柱からなっている.このうち,言語聴覚士が担当するのは,行動学的治療と呼ばれる音声治療である.
2018年3月に日本音声言語医学会と日本喉頭科学会が共同で,「音声障害診療ガイドライン2018年版(以下,音声障害診療ガイドライン)」を刊行した1).ガイドラインの作成にあたっては,耳鼻咽喉科医と言語聴覚士が作成委員として参加した.医師は音声障害の薬物療法や外科的治療についての文献的エビデンスを,言語聴覚士は音声治療の文献的エビデンスをそれぞれ検討して最終的なガイドラインとして上梓した.しかし,ガイドラインの下敷きとなった文献は2014年までの文献に限られていたことや,2015年以降,音声治療に関する系統的レビューが急増したことを勘案して,本稿では,その後のレビューを含めた音声治療のエビデンスについて詳述する.
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