特集 手術をしない音声・構音・言語の治療
音声障害の治療
音声障害の種類と保存的治療
佐藤 公宣
1
,
千年 俊一
1
Kiminobu Sato
1
,
Shunichi Chitose
1
1久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
音声障害
,
保存的治療
,
音声治療
Keyword:
音声障害
,
保存的治療
,
音声治療
pp.458-460
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000543
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音声障害の種類
音声障害(voice disorder)は喉頭の発声機能の障害である発声障害(dysphonia)と,声道の伝達機能の障害である共鳴障害(resonance disorder)に大別できる。発声障害とは声の異常であり,かすれ声,がらがら声,ハスキーな声,絞り出すような声,などさまざまに表現される。2009年にアメリカ耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会より発表された “Clinical practice guideline:Hoarseness(dysphonia)” では,発声障害は音質,声の高さ・大きさ,発声努力の変化によりQOLが低下することと定義されている1)。ここでは特徴的な発声障害を音響学的側面から,声の音色,高さ,大きさ,長さの4つの要素に分類した2)。
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