連載 ICF活用の実際と展望・第7回
福祉機器
井上 剛伸
1
,
中山 剛
1
,
石渡 利奈
1
Takenobu Inoue
1
,
Tsuyoshi Nakayama
1
,
Rina Ishiwata
1
1国立障害者リハビリテーションセンター研究所
キーワード:
ICF
,
福祉機器
,
ISO 9999
,
生活機能
Keyword:
ICF
,
福祉機器
,
ISO 9999
,
生活機能
pp.1126-1129
発行日 2019年11月10日
Published Date 2019/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201801
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はじめに
国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health;ICF)1)の環境因子に福祉機器が位置づけられているのを,初めてみたときの感動は忘れられない.健康・保健の分野では,福祉機器の存在はとても小さなものであり,表舞台に出ることはないだろうと思っていたので,それが世界保健機関(World Health Organization;WHO)が発行する健康・保健分野の核となる文書に掲載され,しかも環境因子の第1章に記述されたことはとてもうれしかったし,ありがたいと感じたのである.今から思うと,ICFの基本的なbio-psycho-socialの考え方に,福祉機器は欠かせない存在であり,当然のことだったのであろう.
本稿では,福祉機器分野でのICFの活用という観点から,福祉機器の定義や分類,また生活機能との関連について概説する.合わせて,WHO国際統計分類協力センターの活動で進めている福祉機器に関連するICF項目の調査に関しても紹介する.
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