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特集 脳卒中診療とデータベース
脳卒中診療におけるDPCデータの活用
Utilization of DPC data in Stroke Care
金沢 奈津子
1
,
伏見 清秀
1,2
Natsuko Kanazawa
1
,
Kiyohide Fushimi
1,2
1国立病院機構本部総合研究センター診療情報分析部
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医療政策情報学分野
1Department of Clinical Data Management and Research, National Hospital Organization Headquarters, Clinical Research Center
2Health Policy and Informatics Section, Tokyo Medical and Dental University Graduate School
キーワード:
DPC
,
診療報酬請求データ
,
データベース
,
医療の質
,
臨床指標
Keyword:
DPC
,
診療報酬請求データ
,
データベース
,
医療の質
,
臨床指標
pp.133-139
発行日 2019年2月10日
Published Date 2019/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201556
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はじめに
近年わが国では,診療データのデータベース化が急速に進んでおり,さまざまな種類のデータベースが存在する.そのなかで,診療報酬請求データを二次利用して作成されているのが,National Data BaseとDPCデータベースである.前者は,全レセプトデータを,後者はDPC制度参加病院の全DPCデータを集積しているもので,どちらもわが国有数の大規模診療情報データベースである.これらは,疾患を問わず診療を受けた全患者に関する情報を含んでいるという点で,がん登録や脳卒中データバンクのような疾患レジストリとは異なる.また,診療報酬を請求するために作成されたデータであることから,診療行為に関する情報は入院・外来ともにすべて記録されるという強みがある.その一方で,疾患レジストリに比べると細かな臨床情報を含まないという弱みもある.
本稿では,DPCデータに焦点を当て,前半ではDPCデータの概要を説明し,後半ではデータの活用事例を紹介する.
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