特集 病院の評価─課題とこれから
DPCデータ等を二次利用した医療の質評価とその活用
小林 美亜
1
,
本橋 隆子
2
,
伏見 清秀
2
1千葉大学大学院看護学研究科病院看護システム管理学
2国立病院機構本部総合研究センター診療情報分析部
キーワード:
臨床指標
,
医療の質
,
プロセス
,
アウトカム
,
二次利用
Keyword:
臨床指標
,
医療の質
,
プロセス
,
アウトカム
,
二次利用
pp.35-39
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102433
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近年,わが国では医療の質に関する関心が高まり,良質な医療を提供することに向けて,医療の質をどのように評価し,公表するかといったことが課題となっている.厚生労働省は,平成22(2010)年度より,国民の関心の高い特定の医療分野について,医療の質の評価・公表等を実施し,その結果を踏まえた,分析・改善策の検討を行うことで,医療の質の向上および質の情報の公表を推進することを目的とし,医療の質の評価・公表等推進事業(以下,推進事業)を開始している.
推進事業には,これまで,全日本病院協会,日本病院会,国立病院機構,恩賜財団済生会,全日本民主医療機関連合会,日本慢性期医療協会(順不同)が参加し,DPCデータを二次利用して臨床指標を算出している団体も多い.しかし,これらの臨床指標によって計測された医療の質が,臨床現場の実態を反映しているのか,また正しく計測されているのかなどの検証は十分に行われていない.医療の質評価を推進し,公表していくうえで,このような検討は必須である.
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