Japanese
English
特集 病院横断的活動とリハビリテーション
急性期病院におけるリハビリテーション職種の役割
Role of the rehabilitation staff in the acute phase hospital
笠井 史人
1
,
田中 雅子
1
,
飯田 守
1
Fumihito Kasai
1
,
Masako Tanaka
1
,
Mamoru Iida
1
1昭和大学医学部リハビリテーション医学講座昭和大学病院リハビリテーション科
1Showa University School of Medicine, Showa University Hospital, Department of Rehabilitation Medicine
キーワード:
病院横断的活動
,
ADL維持向上等体制加算
,
チーム医療
Keyword:
病院横断的活動
,
ADL維持向上等体制加算
,
チーム医療
pp.7-12
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201522
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はじめに
2018年理学療法士の国家資格取得者の累計数(1966年度以降)は161,476人1)となり,作業療法士・言語聴覚士と合わせて282,902人となった1〜4).言語聴覚士の第1回国家試験が行われた1999年の時点で理学療法士・作業療法士・言語聴覚士合わせて40,503人であったから,20回行われた国家試験の結果,約7倍という驚異的なスピードで増えたことになる(図).日本理学療法士協会員の場合,医療施設に就職しているのは約67%1)であるから,医療以外の現場で活躍する理学療法士も増えており,その職域は広がっている.医療施設も急性期病院,回復期病院,療養型病院など,細分化してきた.超高齢社会に対応するために急性期病院では在院日数の減少を求められており,リハビリテーション職種の役割も変遷してきている.横断的活動の広がりがまさにその具体例であり,リハビリテーション職種はその働き方において柔軟な対応が求められる.
2006年度の診療報酬改定で「疾患別リハビリテーション」が登場して12年,新たな潮流である病院横断的活動を見直して理想的なリハビリテーション診療を模索する時期がやってきている.本稿では急性期病院における病棟専従的な,あるいは病院横断的なリハビリテーション職種の参画が評価されるようになった流れについて触れつつ,その実際に展望と課題を加えて解説する.
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