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実践講座 リハビリテーション看護・1【新連載】
総論—リハビリテーション看護の理念と専門性
Overview:philosophy and specialty of the rehabilitation nursing
酒井 郁子
1
Ikuko Sakai
1
1千葉大学大学院看護学研究科
1Graduate School of Nursing, School of Nursing, Chiba University
キーワード:
リハビリテーション看護
,
生活機能障害の回復維持
,
社会への統合
Keyword:
リハビリテーション看護
,
生活機能障害の回復維持
,
社会への統合
pp.751-757
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201391
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はじめに
リハビリテーションは,環境との相互作用における健康状態の個人の機能の最適化と,障害を軽減するために設計された介入のセットである.急性・慢性の疾患,障害,外傷,妊娠,老化,ストレス,先天異常などの状況を含んだあらゆる健康状態の人に対して,生きて働き,学び,潜在能力を最大限に引き出すための活動である1).
日本リハビリテーション看護学会は,リハビリテーション看護を,疾病・障害・加齢等による生活上の問題を有する個人や家族に対し,障害の経過や生活の場にかかわらず,可能な限り日常生活活動(ADL)の自律,QOL(生命・生活・人生の質)の向上を図る専門性の高い看護である,と定義している2).
本稿ではこれらの定義に基づいて,リハビリテーション看護とは,どのような専門性のもとに,何を成果とする看護であるのかを解説したい.日本において看護がどのように規定され体系化されているのか,そのなかでリハビリテーション看護がどのように位置づけられているのかを解説する.そしてリハビリテーション看護の理念と専門性,リハビリテーション看護師に求められるコンピテンシーを概観する.そしてリハビリテーション看護師のキャリアパスを概観したうえで,組織実践としてのリハビリテーション看護の実践について解説をする.
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