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研究と報告
大腿骨近位部骨折患者の術後修正TUGによる退院時移動能力予測
Prediction of mobility at discharge by using post-surgical modified TUG to hip fracture patients
本間 久嗣
1
,
澤田 篤史
2
,
髭内 紀幸
3
,
目良 紳介
4
,
三名木 泰彦
4
Hisashi Homma
1
,
Atsushi Sawada
2
,
Noriyuki Higeuchi
3
,
Shinsuke Mera
4
,
Yasuhiko Minagi
4
1札幌八軒整形外科リハビリテーション科
2北海道医療大学リハビリテーション科学部理学療法学科
3済生会小樽病院リハビリテーション室
4済生会小樽病院整形外科
1Department of Rehabilitation, Sapporo Hachiken Orthopedic Clinic
2Department of Physical Therapy School of Rehabilitation Sciences, Health Sciences University of Hokkaido
3Department of Rehabilitation, Saiseikai Otaru Hospital
4Department of Orthopedic Surgery, Saiseikai Otaru Hospital
キーワード:
大腿骨近位部骨折
,
術後早期
,
予後予測
Keyword:
大腿骨近位部骨折
,
術後早期
,
予後予測
pp.1053-1057
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201126
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要旨 【目的】大腿骨近位部骨折例の退院時移動能力に関与する要因を,術後早期運動機能を加え明らかにし,術後早期歩行能力の計測により,退院時移動能力の予測精度を検討することである.【対象と方法】対象は手術,理学療法を実施した大腿骨近位部骨折患者115例であった.対象者を退院時移動機能的自立度評価表(Functional Independence Measure;FIM)値6点以上(自立)群,5点以下(非自立)群の2群に分け,年齢,骨折型,術式,術前待機日数,受傷前歩行能力,併存疾患の有無,認知機能低下の有無,運動機能の指標として術後7日目Timed Up and Go test(TUG)の可否を含め比較検討した.また7日目TUG可能例から,7日目TUG値による受信者動作特性(receiver operating characteristic;ROC)曲線を作成しカットオフ値を選出した.【結果】7日目TUGの可否,認知機能が有意な関連要因であり,7日目TUGのカットオフ値は54秒としたときの敏感度78%,特異度64%,陽性的中率0.82,陰性的中率0.59であり,最良点であると判断された.【結語】術後早期の歩行スクリーニングとして修正TUGは簡便かつ安全に実施可能であることから,臨床応用可能であると思われた.
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