Japanese
English
研究と報告
認知機能を行動から評価するための「認知関連行動アセスメント」の開発
Development of cognitive-delated behavioral assessment for neuropsychological disorder by observation.
森田 秋子
1
,
石川 誠
2
,
金井 香
3
,
牧迫 飛雄馬
4
Akiko Morita
1
,
Makoto Ishikawa
2
,
Kaoru Kanai
3
,
Hyuma Makizako
4
1医療法人珪山会 鵜飼リハビリテーション病院
2医療法人社団輝生会 初台リハビリテーション病院
3伊勢崎福島病院
4国立長寿医療研究センター
1Ukai Rehabilitation Hospital
2Hatsudai Rehabilitation Hospital
3Isesaki Fukushima Hospital
4National Center for Geriatrics and Gerontology
キーワード:
認知機能
,
評価
,
行動観察
,
環境適応
Keyword:
認知機能
,
評価
,
行動観察
,
環境適応
pp.877-884
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110631
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要旨:[目的]本研究では,日常行動の観察から認知機能を評価するための認知関連行動アセスメントを開発し,その信頼性と妥当性を検証した.[対象]対象は2つの回復期リハビリテーション病院,2つの在宅ケアセンターでリハビリテーションを実施する脳血管障害者425名(平均年齢66歳,脳出血161例,脳梗塞230例,くも膜下出血34例,発症から評価日までの平均期間613日)とした.[方法]認知関連行動アセスメントは,意識,感情,注意,記憶,判断,病識の6領域で構成され,それぞれを1点(最重度)~5点(良好)の5段階で評価し,合計6~30点とした.認知関連行動アセスメントの検者内再検査信頼性,検者間信頼性を検証し,ADLや認知機能との関連性を調べた.[結果]認知関連行動アセスメントは良好な再検査信頼性,検者間信頼性,内的整合性を有することが確認された.また,ADL能力および認知機能検査との有意な正の相関関係を示し,年齢,発症からの期間,運動麻痺,認知機能の影響を考慮しても認知関連行動アセスメントはADL能力と独立して関連することが示された.[考察]認知関連行動アセスメントは,職種を超えて行動に影響を与える高次脳機能障害の評価ができ,チームアプローチのツールとなりうる可能性が示唆された.
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