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入門講座 脳卒中の予後予測
回復期リハビリテーション病棟における自立度予測
Predicting functional independence of patients in convalescent rehabilitation.
鄭 丞媛
1
,
近藤 克則
2
Seungwon Jeong
1
,
Katsunori Kondo
2
1国立長寿医療研究センター老年社会科学研究部
2千葉大学予防医学センター環境健康学研究部門
1Department of Social Science, National Center for Geriatrics and Gerontology
2Center for Preventive Medical Science, Chiba University
キーワード:
回復期リハビリテーション
,
予後予測
,
リハビリテーション患者データベース(リハ患者DB)
Keyword:
回復期リハビリテーション
,
予後予測
,
リハビリテーション患者データベース(リハ患者DB)
pp.533-538
発行日 2014年6月10日
Published Date 2014/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110525
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はじめに―予後予測と医療の質の向上
リハビリテーション医療において,初期に予後を予測することは,目標やプログラムの設定,リハビリテーションのプロセスの管理,それらによる医療の質の向上,退院先の調整などにおいて不可欠な作業である1-3).なかでも,医療の質の向上は2008年の診療報酬改定で,回復期リハビリテーション病棟に「医療の質に基づく支払い」制度が導入されるなど,重要課題となっている.医療の質の要素は,ストラクチャー,プロセス,アウトカムから成るとされ,質向上のためには,入院時の状況から予測されるよりも良好なアウトカムをもたらすストラクチャーやプロセスを解明することが必要である.
そこで,本稿では,まず回復期リハビリテーション患者における予後予測に求められるものを確認し,外的妥当性が未検証である点など指摘されている限界を述べる.そのうえで,その限界を超えるべく,多施設データを用いて,外的妥当性を検証した予測式を紹介する.最後に,今後の研究課題を述べる.
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