世間から学ぶ，患者サポートの心得

　今回は若輩者の巻頭言，リハビリテーション医学に携わってくれる若い医師にむけて紙面をいただく．

　「天パ」の私が，おしゃれな街に出向けばおしゃれになれると信じていた10年ほど前，電車を乗り継いで，とある裏小路の美容室．初対面の美容師に「誰の髪型になりたいの？」としつこく聞かれ，苦手だが渋々挙げてみると，「髪質が違う，顔型が違う，スタイルが違う」と一刀両断．「ですよね～」と愛想笑いしつつ結構傷ついた．じゃあなぜ聞くのだろう？　これはひどい状況に巡りあってしまった．が，相手はハサミを持っている，ケープをかけられ髪はビチョビチョ，まさにまな板の鯉．結果はいわずもがな，である．