Japanese
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実践講座 排泄障害・第2回
排尿障害の評価
Evaluation of lower urinary tract dysfunction.
野尻 佳克
1
Yoshikatsu Nojiri
1
1国立長寿医療研究センター手術・集中治療部第三外科(泌尿器科)
1Department of Urology, National Center for Geriatrics and Gerontology
キーワード:
下部尿路機能障害
,
過活動膀胱
,
排尿筋低活動
,
前立腺肥大症
Keyword:
下部尿路機能障害
,
過活動膀胱
,
排尿筋低活動
,
前立腺肥大症
pp.539-545
発行日 2014年6月10日
Published Date 2014/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110527
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正常の排尿サイクル
膀胱は尿の蓄尿によって拡張してくるとある時点で反射的に排尿筋収縮が起こる.しかし正常な状態では尿意を感じ,随意的に尿意を抑制,つまり我慢をすることで,排尿反射が起こらないようにしている.ある程度までは尿意を我慢でき,その間にトイレへの移動や脱衣などの排尿準備を行う.準備ができた状態で尿意の抑制を解除して排尿を開始する.尿道括約筋が弛緩し,膀胱の収縮が始まり,膀胱内圧が上昇し排尿が始まる.正常では腹圧をかけなくとも,膀胱内の尿をすべて排出できる.その後また蓄尿が始まる.蓄尿と排尿が交互に繰り返されることで,正常な膀胱の排尿サイクルが保たれる.
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