Japanese
English
特集 障害者の社会参加と就労支援
高次脳機能障害者
Rehabilitation for the people of the higher brain dysfunction:social participation and working.
高岡 徹
1
Toru Takaoka
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
1Yokohama Rehabilitation Center
キーワード:
就労移行支援事業
,
福祉的就労
,
社会参加
Keyword:
就労移行支援事業
,
福祉的就労
,
社会参加
pp.997-1002
発行日 2013年11月10日
Published Date 2013/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110293
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
はじめに
高次脳機能障害に対するリハビリテーションは決してごく最近始まったものではない.今では古典的と言われる失行や失認はもちろん,記憶障害や行動障害などへの対応,グループプログラムの導入などは数十年前から試みられている.
しかし,現在のように高次脳機能障害が広く認知されたのは,2001年に開始された高次脳機能障害支援モデル事業に依るところが大きい.その結果,2006年から「高次脳機能障害支援普及事業(http://www.rehab.go.jp/ri/brain_fukyu/)」,および2013年からは「高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業」が開始され,支援拠点機関の設置が全国的に展開されるなどの成果に結びついている.
障害者自立支援法,そして今年度(2013年4月1日)施行された障害者総合支援法における障害者の対象範囲の拡大に伴い,高次脳機能障害は障害者施策の支援対象として確認され,また精神障害者保健福祉手帳の取得も可能となっている.古くて新しい障害である高次脳機能障害は,今後のさらなる普及と発展が期待される分野である.
本論では,高次脳機能障害の解説に続き,横浜市総合リハビリテーションセンター(以下,当センター)における就労支援の取り組みを紹介する.そして,高次脳機能障害のリハビリテーションに関する課題や社会参加・就労支援のポイントに言及する.なお,今回は個々の症状に対する具体的な治療については触れない.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.