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研究と報告
地域在住日本人高齢者における5m歩行時間の参照値―メタ分析による算出
The reference values for the 5m walking time in community-dwelling Japanese elderly people:Determination using the methodology of meta-analysis.
安藤 雅峻
1
,
上出 直人
2
Masataka Ando
1
,
Naoto Kamide
2
1汐田総合病院リハビリテーション科
2北里大学医療衛生学部
1Department of Rehabilitation, Ushioda General Hospital
2School of Allied Health Sciences, Kitasato University
キーワード:
メタ分析
,
日本人高齢者
,
5m歩行時間
Keyword:
メタ分析
,
日本人高齢者
,
5m歩行時間
pp.961-967
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110277
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要旨:〔目的〕歩行能力の評価指標である5m歩行時間に関して,快適速度条件と最大努力速度条件の両者における,日本人の地域在住自立高齢者における参照値をメタ分析により算出した.〔方法〕歩行速度または5m歩行時間などに関連した論文を,電子データベースで検索した.解析対象とする論文は,生活機能が良好な60歳以上の日本人高齢者を対象とした論文を採用した.5m歩行時間の参照値は変量効果モデルにて算出し,混合効果モデルにより年齢と性別の影響を検討した.〔結果〕快適速度条件では20論文(35データ)を,最大努力速度条件では22論文(46データ)をそれぞれ解析対象とした.5m歩行時間の快適速度条件の参照値は,4.20(95%CI:3.91~4.48)秒と算出された.なお,参照値には年齢が有意に正の関連を示した.一方,5m歩行時間の最大努力速度条件の参照値は,2.86(95%CI:2.69~3.02)秒と算出された.なお,参照値には年齢と性別(女性)が有意な正の関連を示した.〔結論〕本研究で算出した参照値は,ADL自立以上の生活機能を有する日本人の地域在住高齢者の平均的な歩行能力を示すものである.
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