Japanese
English
研究と報告
自動車運転再開プログラムにおける神経心理学的判断基準についての検討
The examination of neuropsychological criteria in car driving resumption program.
外川 佑
1,2
,
小田 俊昌
2
,
山倉 宏美
2
,
菊池 達哉
2
,
﨑村 陽子
2
Tasuku Sotokawa
1,2
,
Toshimasa Oda
2
,
Hiromi Yamakura
2
,
Tatsuya Kikuchi
2
,
Youko Sakimura
2
1新潟医療福祉大学医療技術学部作業療法学科
2新潟リハビリテーション病院
1Niigata University of Health and Welfare Department of Occupational Therapy
2Niigata Rehabilitation Hospital
キーワード:
自動車運転
,
高次脳機能障害
,
自動車学校
,
神経心理学的検査
Keyword:
自動車運転
,
高次脳機能障害
,
自動車学校
,
神経心理学的検査
pp.373-378
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110087
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要旨:〔目的〕当院の自動車運転再開プログラムにおける脳損傷者の神経心理学的検査の結果を分析し,運転再開における安全基準の手がかりを見出すことである.〔対象・方法〕運転再開プログラムを行った脳損傷者を,運転再開(以下,NP)群56名,再評価・見送り(以下,P)群21名の2群に分類し,WAIS-Ⅲ(FIQ,VIQ,PIQ),BIT(通常,行動),TMT(partA,partB),BADS(年齢補正標準化得点)のスコアを統計学的手法を用いて比較した.〔結果〕P群の結果(FIQ:83.3±13.0,VIQ:84.4±15.3,PIQ:85.2±16.6,TMT-partA:77.2±41.5秒,partB:225.6±210.1秒,BIT通常:139.8±6.9,BADS:90.0±19.2)はNP群の結果(FIQ:98.0±16.7,VIQ:97.0±17.7,PIQ:97.2±17.8,TMT-partA:44.8±17.0秒,partB:131.0±72.3秒,BIT通常検査:143.1±4.5,BADS:100.4±14.3)よりスコアが低く,所要時間の遅延も認めた.〔結語〕NP群の検査の結果は先行研究を支持する結果となった.一方で,P群のように検査結果が低値を示す場合,運転の評価場面において見送りや再評価につながる認知・判断・予測・操作などの問題が観察される可能性があることが示唆された.
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