Japanese
English
研究と報告
脳損傷者を対象とした運転シミュレータ訓練の効果に関する傾向スコアマッチング法を用いた検討
A propensity score matching analysis of the effects of driving simulator training for the brain damaged patients
外川 佑
1,2,4
,
村山 拓也
2
,
佐藤 卓也
2
,
崎村 陽子
3
,
伊藤 誠
4
Tasuku Sotokawa
1,2,4
,
Takuya Murayama
2
,
Takuya Sato
2
,
Yoko Sakimura
3
,
Makoto Itoh
4
1新潟医療福祉大学リハビリテーション学部作業療法学科
2新潟リハビリテーション病院リハビリテーション部
3新潟リハビリテーション病院リハビリテーション科
4筑波大学システム情報工学研究科リスク工学専攻
1Department of Occupational Therapy, Faculty of Rehabilitation, Niigata University of Health and Welfare
2Department of Rehabilitation, Niigata Rehabilitation Hospital
3Department of Rehabilitation Medicine, Niigata Rehabilitation Hospital
4Department of Risk Engineering, Faculty of Systems and Information Engineering, University of Tsukuba
キーワード:
自動車運転
,
高次脳機能障害
,
自動車学校
,
神経心理学的検査
,
ドライビングシミュレータ
Keyword:
自動車運転
,
高次脳機能障害
,
自動車学校
,
神経心理学的検査
,
ドライビングシミュレータ
pp.1217-1226
発行日 2018年12月10日
Published Date 2018/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201509
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要旨 【目的】脳損傷者の実車運転パフォーマンスにおける,ドライビングシミュレータ(driving simulator;DS)訓練とDSのリプレイ機能を用いたフィードバックの効果について検討する.【対象】DS訓練とリプレイ機能を用いたフィードバックを実施したDS訓練群(24名),DS導入以前に通常の自動車運転評価を実施した歴史的対照群(28名)である.【方法】年齢,性別,Brunnstrom Recovery Stageおよび神経心理学的検査(Trail Making Test, Behavioral Assessment Dysexecutive Syndrome, Behavioral Inattention Test, Wechsler Adult Intelligence Scale 3rd edition)スコアを共変量とした傾向スコアによるマッチングを行い,アウトカムを教習指導員による実車運転評価結果(19項目5段階評価)として両群間で比較した.【結果】各群から15組(30例)が抽出・マッチングされた.アウトカム比較の結果,DS訓練群の評価が良好であった項目は「発進の手順の確認」,「障害物の側方通過」,「信号の対応と厳守」の3項目であった(p<0.05).【結語】DS訓練とリプレイ機能を用いたフィードバックは,実車運転パフォーマンス向上に寄与する可能性が示唆された.
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