Japanese
English
調査
脳損傷者の高次脳機能障害に対する自動車運転評価の取り組み―自動車学校との連携による評価CARDについて
Driving assessment for patients with higher brain dysfunction:introduction of CARD cooperation with car driving school.
加藤 貴志
1
,
末綱 隆史
1
,
二ノ宮 恵美
1
,
岸本 周作
1
,
佐藤 俊彦
1
,
井野辺 純一
1
Takashi Kato
1
,
Takashi Suetsuna
1
,
Megumi Ninomiya
1
,
Syusaku Kishimoto
1
,
Toshihiko Sato
1
,
Jun-ichi Inobe
1
1井野辺病院総合リハビリテーションセンター
1Inobe Hospital Rehabilitation Center
キーワード:
自動車運転
,
高次脳機能障害
,
自動車学校
,
CARD
Keyword:
自動車運転
,
高次脳機能障害
,
自動車学校
,
CARD
pp.1003-1009
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101363
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要旨:脳損傷者の自動車運転の可否に対し,一般的な評価法は確立されていない.今回,われわれは自動車学校との連携による運転評価システム「CARD」について報告する.CARDの特徴は,①神経心理学的検査,②実生活での運転コース予想,③公道での実車運転とビデオ撮影,④ビデオを用いたフィードバックである.症例1は頭部外傷の男性で,神経心理学的検査にて空間認知の低下がみられ,実車運転では車線変更時の不注意がみられた.このため車線変更に注目した運転練習を行った結果,危険性がみられなくなり運転再開となった.症例2は脳出血の男性で,神経心理学的検査にて運転不可と判定されたが,運転再開の希望が強かった.このため実車運転とビデオフィードバックにより,運転再開の危険性を説明し,運転再開を中断した.この2症例に加え,現在までわれわれは15例に対しCARDを実施している.自動車学校と連携することで,より実用的な運転評価が可能となると考えた.
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