Japanese
English
研究と報告
動的スプリント装着時の手指屈曲動作について―3種の動的スプリントの比較
Analysis of finger flexion with dynamic splints: Comparison of three types of dynamic splints.
白石 英樹
1
Hideki Shiraishi
1
1北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科作業療法学専攻
1Occupational Therapy Course, Faculty of Rehabilitation, Kitasato University School of Allied Health Sciences
キーワード:
動的スプリント
,
手指屈曲動作
Keyword:
動的スプリント
,
手指屈曲動作
pp.451-456
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109764
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はじめに
動的スプリントによる牽引は,牽引保持した状態での対象指に対する力と方向が重要な要素とされ,不適切な牽引力と牽引方向は手指の末梢循環障害の原因になることが指摘されている1).動的スプリントは動きと力によって効果が現れるものであり2),特に装着したときの指の運動は重要である.それにもかかわらず動的スプリントを装着した際の指の動きについての研究はほとんどない3).
筆者は,従来型の動的スプリントは指の屈曲動作に牽引方向が全く対応せず,そのため関節運動を繰り返し行うことは,かえって指関節とその周囲組織に何らかの悪影響を及ぼすことになると考え,牽引方向が指の動きに対応して変化する牽引支点可動式動的スプリント(以下,牽引支点可動式タイプ)を考案・作製し4),その使用経験についてすでに報告5,6)した.
今回,こうした動的スプリントを装着した際の指の動きについて,筆者の考案した牽引支点可動式タイプと従来型のLow-profile動的スプリント(以下,Lowタイプ)およびHigh-profile動的スプリント(以下,Highタイプ)を比較し,それぞれのスプリントが手指の動きに及ぼす影響について検討を行った.
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