Japanese
English
特集 廃用性筋萎縮を解明する
細胞骨格と不動による変化
Cytoskeleton in atrophied skeletal muscle fibers.
後藤 勝正
1
Katsumasa Goto
1
1聖マリアンナ医科大学生理学教室
1Department of Physiology, St. Marianna University School of Medicine
キーワード:
アクチン
,
ミオシン
,
コネクチン
,
張力
,
収縮速度
Keyword:
アクチン
,
ミオシン
,
コネクチン
,
張力
,
収縮速度
pp.119-125
発行日 2002年2月10日
Published Date 2002/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109685
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はじめに
細胞骨格とは,細胞を内部から支える骨格的な役割を果たす構造の総称である.この細胞骨格により,細胞は外見上の特徴的な形と内部小器官の分布や配列を持つ.つまり,細胞の形態を作り,それを維持しているのが細胞骨格ということになる.骨格筋細胞において細胞骨格は,骨格筋細胞の形態だけでなく,収縮という力学的な力を発生する装置(収縮装置)を構成している.骨格筋細胞は,力発揮という力学的な仕事をする細胞であり,力学的な仕事の負荷に応じて機能的かつ形態的な適応を示す.したがって,力発揮を抑制する「不動化」は,こうした細胞骨格に大きな影響を及ぼすことが予想される.本稿では,収縮装置の不動化による変化を中心に概説してみたい.
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