Japanese
English
特集 精神障害者のリハビリテーション
地域での支援活動
Community support system for persons with mental disorder.
土屋 潔
1
Kiyoshi Tsuchiya
1
1苫小牧緑ヶ丘病院
1Tomakomai Midorigaoka Hospital
キーワード:
共同作業所
,
共同住居
,
授産施設
,
グループホーム
,
デイケア
Keyword:
共同作業所
,
共同住居
,
授産施設
,
グループホーム
,
デイケア
pp.25-29
発行日 2002年1月10日
Published Date 2002/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109662
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はじめに
近年の精神科医療は,従来の入院中心の医療から,ノーマライゼーションの理念のもとに,地域のなかで精神障害者の社会的な自立を促進する方向に大きく変化している.このために,精神障害者生活訓練施設,精神障害者授産施設などの社会復帰施設の設置が各地で急速に進んでいる.精神障害者が社会で安心して豊かに生活するためには,充実した活動内容を持つ多様な社会復帰施設を整備することと同時に,精神科医療機関,福祉施設,公的機関が連携して,地域としてまとまった支援システムを築くことが重要である.
筆者は,2001年3月まで市立稚内病院精神神経科に勤務していた.稚内市では早くから共同作業所,共同住居を開設し,地域で精神障害者を支える活動が行われてきた2-4).その後,授産施設,グループホーム,デイケアの開設により社会資源の整備が進み,しかも,医療機関である市立稚内病院,社会復帰施設,保健所などの公的機関が一体となって精神障害者を地域の中で支えるシステムが構築されてきている6).
本稿では,このような稚内市での取り組みを紹介し,その経験に基づいて地域での支援体制を作るために重要であったことについて考察したい.
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