Japanese
English
特集 精神障害者のリハビリテーション
職場での精神保健活動
Promotion of mental health in workplace.
大西 守
1
Mamoru Onishi
1
1栃木県精神保健福祉センター
1Tochigi Mental Health & Welfare Center
キーワード:
“抱え込み”
,
復職判定
,
精神保健福祉センター
,
産業保健推進センター
,
外部EAP
Keyword:
“抱え込み”
,
復職判定
,
精神保健福祉センター
,
産業保健推進センター
,
外部EAP
pp.31-35
発行日 2002年1月10日
Published Date 2002/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109663
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はじめに
日本経済の発展に伴い,職域においても身体疾患中心の健康管理から,メンタルヘルスを視野に入れた保健活動が求められるようになった.ところが,バブル経済崩壊後の深刻な経済情勢は産業精神保健分野に多大な影響をもたらしている.
その一つは,職場においてストレスが増大したと推測できることである.職場でのうつ病者の増加を招き,近年の男性中高年齢者の自殺者急増とも無縁ではない.また,リストラに象徴される職場での余裕のなさは,さまざまな病態水準の精神障害者の職業生活(リハビリテーションを含む)に多彩な影響を与えている.
ところが,こうした職場でのメンタルヘルス対策の必要性が高まっているにもかかわらず,職場の精神保健活動の縮小(産業精神保健に関わる人員の削減や増員の見直し)や教育・研修の予算削減も散見されるのは遺憾なことである.とはいえ,現実には不本意な面を含みつつも,職場の精神保健活動に関してリストラが必要な時代に突入したと考えられる.
そこで,何らかの精神疾患に罹患した人(本稿では精神障害者と呼ぶ)にまつわる職場での精神保健活動の見直し,とりわけ就労やリハビリテーション機能に的をしぼって改めて整理したい.
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