Japanese
English
特集 脳卒中の機能障害
感覚障害
Sensory impairment in stroke patients.
河野 光伸
1
,
才藤 栄一
2
Mitsunobu Kohno
1
,
Eiichi Saitoh
2
1藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
2藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学講座
1Fujita Health University, Academy of Rehabilitation
2Department of Rehabilitation Medicine, School of Medicine, Fujita Health University
キーワード:
脳血管障害
,
感覚障害
,
体性感覚誘発電位
Keyword:
脳血管障害
,
感覚障害
,
体性感覚誘発電位
pp.1095-1100
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109637
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はじめに
脳血管障害患者における感覚機能の評価は,失語症や意識障害,高次脳機能障害を有する場合,困難となる.また,臨床上よく用いられる感覚検査は,患者の主観的な申告に頼らざるをえない方法が多く,その解釈が難しく,再現性に乏しい.それ故,感覚障害の定量化,障害の特徴について述べられた報告は少ない.
一方,昨今のコンピュータ技術の発展に伴い,体性感覚誘発電位(Somatosensory evoked potential;SEP)の記録は容易になり,神経病変の機能診断に用いられるようになった1).正中神経刺激によるSEPは上肢の内側毛帯系機能を反映しているとされ2,3),客観的感覚機能評価法として臨床応用した報告が増えている4).
本稿では,われわれの経験に基づいて,脳血管障害患者の上肢における感覚機能の障害像を概説する.また,正中神経SEPと感覚障害との関係についても述べたい.
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